職人のパフォーマンスを左右する、深刻な「目のかすみと衰え」

導入のきっかけは、基板製造部の吹田さんが情報収集の中で偶然目にした「自動ピント調節デバイス・ViXion2」についてのニュースでした。吹田さんが「これしかない」と直感した背景には、現場の職人たちが「見えない、見えづらい」と日々漏らしていた深刻な悩みがありました。

製造現場において、目がクリアに見えるかどうかは品質に直結します。見えにくい状態では、小さな不具合があってもどうしても見落として(スルーして)しまうリスクが生まれます。また、目がかすんでくると作業を中断せざるを得ず、無理をして目を凝らしながら続けることは大きなストレスとなっていました。

実際に「ViXion2」を導入すると、特に効果を発揮したのが「目のかすみ」への対策でした。「かすんできたらこれをつければまたしっかり見える。高い目薬を使うよりもずっと効果を実感している」と語るほど、クリアな視界を取り戻す道具として重宝されています。さらに、ある程度ViXion2を使用した後に製品を外すと、目のピント調節の緊張が緩和されるためか、かすみ自体が少し和らいでいるという不思議な相乗効果も実感されています。

ViXion2 Proを使って実感。「覗き込む姿勢」からの解放と、高い技術の持続性

高津通信の強みである「柔軟な生産体制」や「リワーク(修理)」のラインでは、自動化できない高度な領域が多く、どうしても「人(職人の技術)」に依存します。ベテラン職人は、長年培った素晴らしい腕や手先の感覚を持っていますが、加齢によって目が追いつかなくなることで、どうしても作業ペースが落ちてしまうというもったいないはがゆい現実がありました。

従来の作業では、手元を確認するためにルーペを覗き込み、極端に姿勢をかがめて作業を行うため、首や肩に大きな負担がかかっていました。また、自分の頭で手元が暗くなってしまい、ライトの位置を何度も調整する煩わしさもありました。そこで、オートフォーカスに加え、角度を調節できるチルト機構のある「ViXion2 Pro」を使ってみると、適切な距離を保ったままクリアに手元が見えるようになります。チルト機構により、不自然に覗き込む姿勢が軽減され、手元が暗くなることも防げるため、身体的な疲労感は劇的に改善されました。

また、「ViXion2 Pro」の価値は、単に作業効率を一時的に上げることだけではありません。多品種小ロットの厳しい要求に応え続けるベテラン職人の「生産能力を持続させる」こと、すなわち現役寿命を延ばすことにあります。目が原因で引退を考えるような職人が長く働き続けられる環境をつくることは、会社そのものの寿命を延ばすことにも繋がっています。

現場で効果を実感し、1人1台の導入を目指す新たな補助機へ

導入にあたっては、実際に展示販売をしている家電量販店へ、予算を管理する伊藤さんも含めた4名のメンバーで足を運びました。実機を体験した上でその圧倒的な見やすさに納得し、購入を即決したと言います。

現在は現場での「頼れる相棒」として、限定的なコア作業や検査を中心に活用されていますが、複数人で1台をシェアする中での課題も見えてきました。使う人によって耳当て(テンプル)のフィッティング調整が必要になるため、使い回す煩わしさがあります。「できれば1人1台を専用で持たせたいです」と伊藤さん。また、作業内容によっては視野の広さや、頭を大きく動かした際の時間差(ラグ)による軽い酔いなどの課題や、拡大機能(ルーペタイプ)、一人ひとりの作業に最適化されていくプログラムなどのご要望についても率直にお話いただき、今後のプロトタイプや新作でのアップデートへ期待を寄せてくれました。  

それでも、製品に搭載されている「ツル(テンプル)の掛け心地の良さ」や、角度を微調整できる「チルト機構」の利便性は非常に高く評価されており、日々の作業負担を確実に軽減する補助機として定着しつつあります。  

さらに、同社が1人1台の導入を目指す理由は、単なる「生産性の向上」だけではありません。伊藤さんは、「『ViXion2 Pro』があることで、生産性向上の観点だけでなく、日中の作業で目を酷使しすぎず、職人たちが仕事を終えて家に帰った後の生活の質(QOL)の向上にも大きく寄与できると考えています」と語ってくれました。

無理なく快適に、そして長く働ける環境をつくる――。 ViXion2、ViXion2 Proは、日々の作業負担を軽減する新たな補助機として、現場に定着しつつあります。

※本製品は、医薬品、医療機器等の品質、有効性および安全性の確保等に関する法律における医療機器ではなく、視力矯正・眼精疲労の軽減・頭痛の改善等を目的とした製品ではありません。本記事に掲載の体験談は個人の感想であり、すべての方に同様の効果が生じることを示すものではありません。